NHK大河ドラマ『麒麟がくる』かんたん感想 俳優編
大河ドラマは、最初の2,3話くらいまでは、必ず観るようにしている。
興味がなかった題材や、あまり好きではない俳優陣でも、もしかしたら面白いかもしれないから。
それでも今回、始まるまえは、たぶん見続けられないだろうなと思っていた。
題材は明智光秀で、あまり記録にも残っていない人物のようだし。
彼の最期が情けないものになるのは、誰だって知っている。
他の戦国武将もこれまでの映像作品で描かれすぎていて、私はやや飽きていた。
特に織田信長。
表情も話し方も、あまりにもワンパターンなイメージだった。
あれなら、もう見なくてもいいと思っていた。
明智光秀を演じる長谷川博己は特に、好きでも嫌いでもなかった。
印象が全くなかったから。イメージは水。さっぱりしているから。
ただ、信長を演じるのが染谷翔太だということで、もしかして面白くなるかもなと思った。
彼を初めて、まともに観たのは『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』だった。
チェン・カイコー監督作品で、この監督さんの『さらば、わが愛/覇王別姫』よりもさらにわけのわからない作品で、なんともいえない不思議な感じの映画なのだが、染谷演じる空海は何を考えているのかわからないふうでなかなか良かった。
彼が織田信長を演じるなら、いつもの信長とは違うものになるという宣言だと思った。
だって丸顔で丸い目の信長なんて、いままでの信長にはいない。
だからその点では期待していた。
観た感想としては、俳優陣がみんな良かった。
例えば斎藤道三。
演じた本木雅弘は、声に威厳を持たせようと苦労していたが、ちょっと失敗していたと思う。本当は低くて、地響きがするような迫力のある声が、あの役には期待されるだろう。
でも坊主姿は似合っていた。
軽めの声も、実はケチでひょうきんな所のある道三にあっていたのかもしれない。型にはまってなくて、かえって良かったかも。もしかして狙っていたのか。
長谷川博己も、もちろん良かった。
彼には無理がない。
彼の演じる光秀がなにをやっても、反感を覚えない。
実に素直だ。
声も聡明そうで、説得力がある。
安心して見ていられる。
大河は一年間つづくのだから、この点は大事だ。
斎藤高政を演じた、伊藤英明。
なんだかぴったりだった。
愚かで、残酷で、器が小さいが、言うことは間違っていない。
そしていつもなぜか詰めが甘い。
やっていることは相当ひどいのだけれど、悪というより、駄目という感じ。
でも仕事はちゃんとやっている。有能みたいなのが不思議。
染谷将太も期待通り。
飽きた時や、時間の無駄だと思った時の表情が、秀逸。
体が軽そう。
向井理。
将軍、足利義輝。
最初は普通だったのに、どんどん目が死んできて、イケメンなだけに気の毒な感じだった。
顔が無機質で人形みたい。
谷原章介の三淵藤英。
ちょっとふっくらしていて、いかにも京の身分の高いひとの雰囲気が出てる。
高貴でみやび。
いい人!
とにかくいい人!な表情。
ちょっと顔が小泉純一郎元総理に似ていると思う。細い目とか。
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