映画『舞妓はレディ』感想!もちろんネタバレあり!
長谷川博己の映画ということで、『舞妓はレディ』観ました。
主人公ではなかったけれど。
ストーリーは、ごく簡単に言えば、舞妓さんに憧れて田舎から出てきた少女が、舞妓の修行をして、立派な舞妓さんになるというもの。
ベタな物語だが、ミュージカルならそのほうがいい。
元ネタの『マイ・フェア・レディ』はちゃんと鑑賞したことはないが、同じような物語なのだろうか?
元ネタを知っていたら、もっと楽しかったかもしれない。
この映画の一番良いところは、主演の白上石萌音だ。
これに尽きる。
最初の、田舎から出てきた、ぼんやりとした表情。
鼻にかかったような声、ゆっくりとした話し方。
あ~いるいる。こういう子。
それが変化していくのが、とても自然に演じられている。
そして歌もうまい。
ダンスもいい。
この映画で初めて知った女優さんだけれども、いま人気のある人みたいですね。
じつは私、最初からずっと彼女の顔から目が離せなかった。
この子って、可愛いのかな・・・微妙な顔だな・・・
眉毛が太い。
ふっくらとしているのに、面長なんだな・・・
あ、でもなんか、可愛く見えてきたぞ・・・
着物は似合うな。
なにせ目を離せないので、彼女が途中から変化していくのが、とてもよくわかった。
まず表情が豊かになり、楽しそうに話すようになった。
そして恋までした。
この役は演技次第で、ほんとうに親切なようにもできたと思う。
シナリオはそのままでも。
でも、そうはしなかったようだ。
たぶんあえて、そうしなかったのだろう。
彼は、主人公が乗り越えるべき、最初のハードルだから。
彼は親切そうに見える。
もしかしたら、ほんとうにちょっとは親切なのかもしれない。
でも、真心がない。
彼は主人公の中身にほとんど興味がない、ように見える。
興味があるのは言語学的にどうかということと、彼女を舞妓に出来るかでした賭けだけ。
上辺は優しそうだけれど、実を伴わない。
しかも、ショックを受けて、声を失った主人公を慰める内容が、また偽り。
正直、人の気持ちがわからない男だと思う。
賭けに勝って、めっちゃ嬉しそうだし。
しかし、それを乗り越えて主人公は強くなる。
映画の終盤では、彼女が強くなったと感じられたシーンが二つあった。
それは、また声が出なくなったふりをするところと、映画の一番最後に京都弁で「やっぱり好きだ~」と宣言するところだ。
彼は憧れに値するような人間ではない。
それを主人公は理解して、それでも好きだと言った。
えらいね。強くなったんだね。
なぜか最後は主人公の母親になったような、しみじみとした気分で、そう思った。
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