映画『海月姫』を観ました!ネタバレ感想
ドラマ『麒麟が来る』と『美食探偵 明智五郎』によって、いまにわかに長谷川博己と中村倫也ブームが起きている(私の脳内では)
そこで調べたところ、二人とも出演している映画があった。
まさに一石二鳥。
それが『海月姫』映画版だ。
原作の漫画は、途中までだけれど読んだことがある。
ドラマ版は未見。
内容はとても少女漫画だった。
心はきれいだが冴えない女の子に、二人のイケメン(兄弟)が恋をするという例のやつだ。
これの逆バージョンは、少年漫画になる。
そして鑑賞した結果、正直がっかりした。
まず中村倫也はあまり出てこない。クラゲショップの店員という役どころで、最初に少し出るだけだった。
長谷川博己のほうは、主人公に恋する二人の兄弟のうちの兄のほうという、結構重要な役で、ビジュアル的には合っていたのだが、役の解釈がちょっと。
大物政治家の息子で、父親の政治秘書をつとめる生真面目すぎる若者という役どころなのだが、彼の30代で童貞=気味が悪いでしょという演技に違和感を覚えた。
それは青年マンガの解釈であって、少女マンガのものではない。
長谷川博己の表情は、ドラマ『鈴木先生』そのもので、もうちょっとなんとかならなかったものかと思う。
しょっちゅう飲み物を噴き出すところは、なかなか面白かったけれども。
そもそも、役柄のわりにはあまり出番がなかったところも、残念ポイントだ。
もうちょっと出番があれば、最初に期待値を落とした分、あげることができたかもしれないが、実際にはあまりいいところが見えないままに終わってしまった。
せめて続編があれば。
二人を鑑賞するという目的にはあまりハマらなかったけれども、映画自体には良い点があった。
それはオタク女子たちのキャスティングがぴったりだったこと。
まさに生き写し(?)
そして彼女たちが気ままに共同生活をしているアパート天水館。
古い建物なのだが、いい雰囲気をかもしだしている。
楽しそうで、ぜひ仲間になって生活してみたいと思わせてくれた。
鍋パーティーにまぜてくれ。
そして菅田 将暉。
映画鑑賞前は、ちょっと合わないかな~と思っていた。
なぜなら原作は女装したら誰もが見とれる美少女になる、美少年という役どころ。
もっと女性的な顔立ちのほうが無理がない。
菅田 将暉じゃあ、どんなにがんばって女装しても美少女にはならないだろ、と思ったのだ。
実際、菅田 将暉は美少女にはなっていなかった。
そもそも女装しても、けっこう男に見える。
かつらをとったら、チンピラに見えるし。
声も男。
それでも、見ているうちに、こりゃ惚れるなと。
男だとか、女だとかいう前に、人間として立派。
自分の興味と長所を理解し、高く目標を掲げ、部下(おたく女子)たちを率いて、疾走する。
まるでドラクロワの民衆を導く自由の女神だ。
どんな難題が起こっても解決を考え、おたくたちが諦めるための言い訳のような現実逃避のような弱音を吐いても軽蔑せず、柔軟な対応をしながらも、決してぶれない。
偏見に惑わされず、本質を見ることができる。
立派だ。
不思議だった。
原作漫画を読んだときには、そういうことは感じなかったから。
天水館に住んで、みんなで芋をふかして食べてみたいだとか。
蔵之介(菅田 将暉)を尊敬するだとか。
実写化して、生身の人間になったことで、身近に感じ、見える景色もあるのかもしれない。
それなら、漫画原作の実写映画も、意味がある。
ちなみに私が好きだったのは、鯉渕家の運転手、メルセデスベンツ狂いの、速水もこみちだ。
彼を見るためにも、続編を見てみたかったと思うのだが、もう6年もまえだから、駄目かな~
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